商品説明
中国の歴史上の書法が最高潮に到達した唐時代、書家三大家の伝統を継承しながら顔法と称される独特な筆法を創出したのが「顔真卿」でした。唐王朝が大きく揺らいだ安史の乱の悲惨な思いを紙面に吐露した祭姪文稿は、歴史上の劇跡と称えられています。王羲之や初唐の三大家とは異なる美意識につちかわれた顔真卿の書の本質に迫り、その後の中国や日本に与えた影響や役割を検証します。悠久の時を越えて尚輝き続ける顔真卿の書の魅力を存分に堪能できる貴重な一冊です。
第1章 書体の変遷
第2章 唐時代の書 ~安史の乱まで~
第3章 唐時代の書 顔真卿の活躍
第4章 日本における唐時代の書の受容
第5章 宋時代における顔真卿の評価
第6章 後世への影響